鍼灸には、多数の流技があります。 当院の鍼灸は中国三千年の伝統を忠実に守り抜き、「手あて」する事を主眼としていますので機械は一切使いません。「医は愛なり」と一鍼一鍼に気持ちを込めて治療します。
まず患者様のお脉、そして、皮膚の艶(つや)、お腹の弾力等を拝見し、一人一人の体質、体力、全身の状態を十分把握することにより、内臓の機能的アンバランスを調整し、人間が本来持つ生命力(自然治癒力や免疫力などといった病気を治す力)を強化し、かつ高めていく治療法です。決して、その場限りの局所の治療や、痛みを止めるだけの治療ではありません。
当院の治療は、西洋医学の様に、病名に基づく治療ではありません。お脉を拝見し、その脉が示す内容により、証(漢方的な病名)を決定し、患者様が現在訴えられる病気の治療は勿論、今後かかりうる病気を推察して、未然に病気を防ぎます。しかも鍼灸には副作用がありません。
“病気にならない身体をつくる”これが鍼灸治療の正道です。
治療後、一時的にだるくなったり、症状が激しくなった様に感じる事があります。これを漢方では、瞑眩と言い、身体がより健康に向かう為に、必要な反応であると説明しています。この時、「自分には鍼があわないのでは無いか」とあきらめてしまう人がいますが全く残念なことです。 継続的な治療により、必ず病症の改善を図ることが出来ます。
西洋医学における医療機器の進歩が、東洋医学のメカニズムを解明しようとしています。NHKテレビでも放映された様に、「足三里」のツボで胃腸を癒す、「至陰・三陰交」のツボで逆子矯正を行う等、小宇宙たる人体を、くまなく巡る「ツボ」の神秘は、何よりも治療家の私自身が驚かされます。当院でも、妊婦の逆子矯正を行うことにより大変喜ばれています。